6月25日の『Star Fox』は手触りで飛ぶ

6月25日の『Star Fox』は手触りで飛ぶ
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アーウィンの機首を上げる瞬間を、もう一度なぞることになる。
その「もう一度」は画面の奥にしまった思い出を取り出す動きより、Joy-Con 2を握る手、照準を合わせる指、無線に耳を寄せる間合いを置き直す動きに見える。

『Star Fox』は2026年6月25日にNintendo Switch 2で発売される。
NINTENDO 64『スターフォックス64』をもとにしたリメイク版で、グラフィックやキャラクターデザインの一新に加え、ブリーフィング、新規ムービー、図鑑テキスト、4vs4のバトルモード、Joy-Con 2のマウス操作、GameChat関連の遊びが加わる。

気になるのは、きれいになることより、操縦席との距離がどう変わるかだ。
ボタンを押す、Joy-Con 2を机に滑らせる、仲間の声を聞く、顔の動きをフィルターに渡す。
その一つひとつが、銀河の端へ向かう前の手元を新しくしている。

同じアーウィンでも、手の置き場が変わる

『Star Fox』:
Nintendo Switch 2向けソフト。
2026年6月25日発売予定。
NINTENDO 64『スターフォックス64』をもとにしたリメイク版。
グラフィックとキャラクターデザインを一新し、ブリーフィング、新規ムービーシーン、図鑑テキスト、4vs4のバトルモード、マウスモード、GameChat関連機能などを備える。

『スターフォックス64』の記憶は、かなり身体的だと思う。
敵機が奥から湧いてくる、レーザーを連打する、ローリングで弾を受け流す、ブーストとブレーキで狭い空をこじ開ける。
画面に残るのは銀河の設定より先に、親指が忙しかった感覚だった。

今回の『Star Fox』でいちばん面白いのは、その親指の記憶を保存箱に入れず、Nintendo Switch 2の手元へ移し替えようとしているところだ。
アーウィンは「超高性能全領域戦闘機」として飛ぶ。
それでも中心にあるのは、機体名の懐かしさより、機首を振る角度、照準を押し込む速さ、仲間を助けに進路を曲げる一拍だ。

アーウィン/ランドマスター/ブルーマリン:
アーウィンは、フォックスたちが乗り込む超高性能全領域戦闘機。
ランドマスターは、高機動地対空戦車。
ブルーマリンは、改造探査潜水艦。
『Star Fox』では進むルートによって、戦闘機だけでなく戦車や潜水艦で進む場面もある。

NINTENDO 64の『スターフォックス64』をもとにしながら、グラフィックとキャラクターデザインを一新する。
ここまではリメイクという言葉から想像しやすい。
けれど、ステージ間のブリーフィング、見たことのないムービーシーン、図鑑テキストの追加、Joy-Con 2のマウス操作まで並ぶと、見た目を磨く作業よりも、プレイヤーの身体がどこに座るかを作り直しているように見えてくる。

全16ステージの収録や、クリア済みステージに挑むチャレンジモードも、数を増やすための欄として見るより、同じ手を別の緊張へ置くための仕切りに見える。
同じアーウィンでも、惑星、小惑星帯、星雲の内側では、目が拾う色も、指が待つタイミングも変わる。
リメイクの「もう一度」は、同じコースをなぞる合図ではなく、同じ手で別の空気圧を測る合図だ。

無線は、昔の声を近くに戻す

『Star Fox』は、ひとりで飛ぶゲームなのに、ひとりの画面に閉じない。
フォックスの周りにはファルコ、スリッピー、ペッピーがいて、無線で状況を知らせる。
その声は攻略情報である前に、操縦席の狭さを崩す音だ。
誰かが横から入ってくることで、空の広さに編隊の圧が混ざる。

今回はステージ間のブリーフィングが置かれ、新規ムービーシーンや図鑑テキストも大幅に足される。
この追加を世界設定の増量として眺めるより、出撃前に誰の声を聞くのか、帰還後にどんな息づかいを受け取るのかという、操縦席の温度として受け取りたい。
撃つ瞬間の手は速いが、その前後に仲間の顔や言葉があると、レーザーの音まで少し違って聞こえる。

分岐するルートも、その距離を変える。
仲間の救助、敵の撃破数、達成条件によって進む先が変わるなら、プレイヤーの手元の判断が次の星の光を変えていく。
「どのルートを見たか」より、「あの時に旋回したか、撃ち落としたか、間に合ったか」が残る。
リメイクの手触りは、記憶の答え合わせではなく、判断が画面の外まで伸びる感覚として立ち上がる。

イージー、ノーマル、エキスパートの難易度が用意されることも、この距離を少し変える。
余裕を持って無線を聞く日もあれば、撃墜数を追って声を聞き落とす日もある。
同じ台詞でも、指に余白がある時とない時では、操縦席に届く重さが変わる。

マウス操作は、照準を手のひらへ引き寄せる

Joy-Con 2のマウス操作は、今回の手触りをいちばん率直に変える要素だ。
ストーリーモードやチャレンジモードで、ボタン操作とマウス操作を切り替えながら狙える。
画面内の照準は、親指の傾きから、机や膝の上を滑る手の移動へ移る。

この変化は、上達のための便利機能として片づけるには惜しい。
敵機が奥へ逃げる、こちらの機首が傾く、仲間の無線が入る。
その瞬間に照準を引く手が横へ走るなら、反応は目から指へ伝わる前に、もう腕に出ている。
『Star Fox』の速度には、画面のスクロールに加えて、プレイヤーの手が先へ出る焦りも混ざる。

マウス操作があるから、アーウィンが別のゲームになるとは思わない。
むしろ、機体を飛ばす動きと敵を射抜く動きが少し離れることで、操縦席の中に二つの仕事が見えてくる。
飛ぶ手と撃つ手がずれるほど、フォックスたちが背負う「チーム」の感覚も身体に近づく。

さらに、同じ本体で友人が加わる場合やGameShareを介してつながる場合には、操縦と射撃を分けられる。
パイロットが飛び、シューターが撃つ。
役割が分かれた瞬間、「右へ寄って」「後ろを撃って」という短い声が、レーザーと同じ速度で必要になる。
リメイクが新しい手触りを得る場所は、コントローラーの中だけでは収まらない。

おすすめアイテム

Star Fox(スターフォックス)- Switch2

Joy-Con 2を机に滑らせて照準を合わせる話に引っかかった人には、発売日に手元で確かめる一本として合います。アーウィンの機首、無線の声、マウス操作の間合いを、自分の手で追い直せます。

  • Nintendo Switch 2向けの通常版
  • Joy-Con 2のマウス操作や4vs4バトルを遊べる
  • 6月25日にもう一度アーウィンへ乗る準備に合う
※価格・在庫は変動します。最新情報はリンク先の商品ページでご確認ください。

4vs4とGameChatは、空を部屋へ戻す

新しいバトルモードは4vs4のチーム戦として収録される。
Team Star FoxとTeam Star Wolfに分かれて、最大8人で飛ぶ。
コーネリアの指定エリアを奪い合う、フィチナでエネルギークリスタルを集める、セクターYで宇宙海賊の積荷を回収するというように、3つのステージには異なる目的がある。

Team Star Fox/Team Star Wolf:
バトルモードで分かれる2つのチーム名。
最大8人で、4vs4のチーム戦に参加できる。
コーネリアでは指定エリアの制圧、フィチナではエネルギークリスタル収集、セクターYでは宇宙海賊の積荷回収が目的になる。
オンライン対戦、フレンドとのプライベートマッチ、CPU戦などが用意される。

ここで重要なのは、勝ち方の種類が増えたことより、飛行のリズムが仲間の人数ぶんだけ乱れることだ。
ひとり用の『Star Fox』では、無線の声がコックピットに入ってくる。
4vs4では、その声に近いものがプレイヤー同士の判断として返ってくる。
誰かがエリアへ入り、誰かが追われ、誰かが横から助ける。
アーウィンの軌道が、チームの呼吸で曲がる。

オンラインでの対戦、フレンドとのプライベートマッチ、フレンド同士でチームを組むオンラインマッチング、オフラインでのCPU戦も用意される。
GameChatまわりのなりきりフィルターでは、カメラをつなぐことで、チャット画面の自分の顔をゲーム内キャラクターの姿に変えられる。
顔の向き、口の動き、まばたき、眉毛の動きが反映されるところまで示されている。

表情がキャラクターを借りて揺れるなら、コックピットの窓は画面の向こうへ広がるより、部屋の中へ戻ってくる。
机の上のJoy-Con 2、隣の友人の声、チャット画面で動くまばたきが、同じ出撃の周辺に並ぶ。
バトルモードやなりきりフィルターなど一部のモードには更新データが必要で、オンラインプレイやGameChatにはNintendo Switch Onlineへの加入が必要になる。
条件は遊び方の入口として確認しつつ、筆者が見たいのは、顔や声がゲーム側のキャラクターを通って戻ってくる瞬間だ。

6月25日、もう一度飛ぶ理由

発売日が2026年6月25日に定まったことで、『Star Fox』は過去の名作という棚から、手を置く予定のあるソフトへ移った。
この日付が効くのは、思い出の回収日になるからではない。
アーウィンに乗る前の説明を聞き、Joy-Con 2を滑らせ、仲間の声に反応し、八人ぶんの空へ出る日になるからだ。

リメイクという言葉は、ときどき見た目の比較へ引っ張られる。
でも、この『Star Fox』で先に見えてくるのは、画面の綺麗さを語る目より、机に置かれた手だ。
照準を追い、機体を曲げ、助けに行くかどうかを決める手。
そこに無線の声やブリーフィングの間が重なるなら、昔遊んだかどうかに関係なく、プレイヤーはまず操縦席へ押し込まれる。

銀河を救う物語は、アンドルフへ向かう大きな線を持っている。
けれど筆者が待っているのは、その線をなぞる壮大さより、発進直後に機首を少し傾ける小さな動作だ。
レーザーの音、無線の声、Joy-Con 2が机をこする感触。
6月25日の『Star Fox』は、そこからまた空へ出る。

参考ソース

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