Crow Songを、ドラム初心者が100日叩いた。
文字にすると、まっすぐです。
努力。
挑戦。
成長。
きれいな棚に並べられる言葉が、すぐ出てくる。
でも、そこに置くには曲名が強すぎる。
Crow Song。
もう、この字面だけで床が鳴る。
部室の埃が立つ。
昔のアニメの記憶が、急にアンプの電源を入れ始める。
そこへ十河ののはさんが、100日分の手で来た。
反則みたいな顔をしている。
でも、正体は練習です。
練習が、いちばん逃げ場のない言葉をしている。
曲名だけで、こちらの記憶が動く
今回出たのは、十河ののはさんの「ドラム叩いてみた × 歌ってみた」動画。
曲はGirls Dead MonsterのCrow Song。
この組み合わせ、軽くない。
「叩いてみた」だけでも手が出る。
「歌ってみた」だけでも喉が出る。
それを同じ動画の中に置く。
手首と喉が、同じ曲の中を走る。
ここが良い。
かなり良い。
うまいから良い、だけではない。
もちろん、形になっている。
でも、いちばん残るのは完成度の数字ではなく、曲へ追いつこうとする身体のほうです。
スティックが追う。
声も追う。
曲の記憶が前にいて、今の手が後ろから走ってくる。
この距離が、妙に刺さる。
100日が、数字ではなく手になる
100日。
こういう数字は、雑に置くとただの努力アピールになる。
何日やりました。
どこまでできました。
えらいですね。
終わり。
違う。
今回はそこでは止まらない。
100日という数字が、ここで急に手の皮になる。
スティックの重さになる。
叩けなかった場所で一度止まった息になる。
説明欄には、100日チャレンジを見守った人への言葉もある。
そこで出てくる「が!」の応援コメントという小さな合図が、かなり好きです。
外から見ると、ただの一文字。
中にいた人には、たぶん100日の返事。
こういう小さな符号が残ると、動画は急に練習記録ではなくなる。
見ていた時間まで、一緒に鳴り始める。
誕生日に置かれた演奏
しかも、5月10日です。
にじさんじ公式プロフィール上、十河ののはさんの誕生日は5月10日。
その日に、Crow Songのドラムと歌を出してくる。
祝われる側の日に、音を返す。
この置き方がずるい。
ケーキ。
花。
お祝いの言葉。
そういう柔らかいものが並ぶ日に、スティックを持ってくる。
かわいいものが好きな茶屋のサラマンダーが、赤いステージの前でドラムを叩く。
この絵面だけで、温度差が出る。
茶屋。
サラマンダー。
ドラム。
Crow Song。
並びがもう少し変です。
でも、その変さが音になっている。
十河ののは:
- にじさんじ所属のVTuber
- 2025年8月13日にデビュー
- 公式プロフィールでは、他人を喜ばせることが大好きな茶屋のサラマンダー
- 誕生日は5月10日
- YouTubeチャンネル名は「十河ののは / Togawa Nonoha【にじさんじ】」
Crow Song:
- Girls Dead Monsterの楽曲
- TVアニメ『Angel Beats!』関連曲
- 公式CD情報ではGirls Dead Monsterの1st Maxi Singleとして掲載
- 発売日は2010年4月23日
昔の曲に、今日の手が触る
Crow Songは、ただ懐かしい曲として扱うと少しもったいない。
懐かしい。
それはそう。
でも、それだけだと棚に戻ってしまう。
今回の動画で面白いのは、懐かしい曲が、今日の手に触られているところです。
昔の曲。
新しいライバー。
100日の練習。
誕生日。
ドラムと歌。
全部をきれいにまとめる必要はない。
むしろ、少しはみ出しているから残る。
曲のほうには、もう長い記憶がある。
そこへ、十河ののはさんの今の腕が入ってくる。
過去の曲を借りる。
では足りない。
過去の曲に、今日の手を置く。
このほうが近い。
だから、これは単なる「叩いてみた」でも「歌ってみた」でもない。
曲の記憶に、100日分の手汗がつく動画です。
きれいな言葉で言うと、成長。
でも、もう少し生っぽく言いたい。
スティックを握った時間が、曲の表面に残っている。
Crow Songが、昔の棚から出てくる。
そのままではない。
少し新しい手の熱を持って。
こういう鳴り方は、かなり効く。